手話動画:沈黙の臓器「肝臓」 (2022年3月14日)
手話動画
テキストデータ
肝臓は人体の中で最も大きい臓器です。栄養を分解・貯蔵する、アルコールや薬物などを解毒し体外に排出する、分解・吸収・排出に関わる胆汁を生成・分泌する、という機能があります。感覚神経が通っておらず、再生機能に優れています。手術で70%切除しても、数か月後には元の大きさに戻るんですよ。生体肝移植が可能なのはそのためです。何らかの病気で肝臓の70%以上が傷まないと症状が出ないということでもあります。腹水や浮腫などの症状が出てからでは手遅れになっていることが多く、それが「沈黙の臓器」と呼ばれている所以です。
自覚症状が出にくいため、一番多いのは健診で異常が見つかるケースです。肝臓の病気は、ウイルスによるB型やC型などのウイルス性肝炎、栄養過多な食事により発症する脂肪肝、過剰な飲酒により発症するアルコール性肝障害、薬の服用で発症する薬物性肝障害などなど多岐に渡ります。
薬物性肝障害は、処方薬や市販薬のほか健康食品やサプリメントでも起こり得ます。多量に飲んですぐに症状が表れることもあれば、規則正しく飲んでいて数カ月経って症状が出る場合もあります。
病気が進行すると、肝がんや肝硬変になる恐れがあります。初期症状として、疲れ、吐き気、食欲低下、かゆみ、黄疸などがあるのですが、気づかない場合が多いのです。やっぱり、定期的な健診が大切です。異常を指摘されたら早めに医療機関を受診してくださいね。