手話動画:骨卒中にならないためには・・・(2022年9月20日)
手話動画
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高齢になって骨折すると、部位によっては寝たきりになります。寝たきりになると、人との会話が減ることで認知症になったり、体が衰弱して肺炎を発症するなど、死亡する場合もあります。「たかが骨折」と思うかもしれませんが、高齢者は短期間で死亡リスクが高まるため、最近は脳卒中になぞらえて「骨卒中」と言ったりするんですよ。骨卒中の主な原因は骨粗しょう症です。骨粗しょう症は骨がもろくなる病気で、患者全体の約80%が女性です。痛みなどの症状はありませんが、軽い転倒で大腿骨を骨折した、セキやくしゃみの衝撃で肋骨を骨折した、歩いていただけなのに背骨を骨折したなど骨折しやすくなります。
特に大腿骨を骨折すると、3人に1人は元通りの歩行が難しくなり、健康な人より6~8倍死亡リスクが高くなります。大腿骨骨折の90%は屋内での転倒によるもので、絨毯のヘリなどのちょっとした段差につまずいて転倒したりするそうです。
骨粗しょう症の予防には、食事と運動が欠かせません。骨形成に必要なカルシウムの他、カルシウムの吸収をよくするビタミンD、骨の質をよくするビタミンB6などが大切です。また、日光浴と運動をすることで骨形成と筋力アップが期待できます。
骨粗しょう症は閉経後に進行します。50歳代の頃に骨折した経験がある方はすでに骨粗しょう症が進んでいる可能性があり、骨卒中予備軍かもしれません。骨粗しょう症検査を定期的に受けて自分の骨の状態を知り、必要に応じて治療をしましょう。